Excelでは画面上では罫線が表示されているのに、印刷すると消えてしまうというトラブルが意外と多く発生します。
特に資料提出や帳票印刷の直前に起きると焦りますよね。
この記事では、
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なぜ「画面では見えるのに印刷されない」のか
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よくある原因パターン
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今すぐ試すべき対処法
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それでも解決しない場合のチェックポイント
よくある症状
以下のような状態に心当たりがあれば、本記事の内容が役立ちます。
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Excel画面では罫線がはっきり見える
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印刷プレビューでは罫線が薄い、または見えない
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実際に印刷すると罫線が消える/一部だけ出ない
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PDF出力でも罫線が表示されない
原因①:罫線ではなく「グリッド線」を見ている
原因の概要
Excelのセルには以下の2種類があります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| グリッド線 | 画面表示専用・印刷されない |
| 罫線 | 明示的に設定した線・印刷される |
罫線を引いたつもりでも、実際はグリッド線を見ているだけというケースが非常に多いです。
確認方法
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セルを選択
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「ホーム」タブ →「罫線」アイコン
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何も設定されていなければ罫線は未設定
対策
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「格子」や「外枠」など、明示的に罫線を設定する
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表全体を選択して一括設定するのがおすすめ
原因②:罫線の色が薄すぎる(白・薄グレー)
原因の概要
画面では見えても、印刷時に以下の罫線はほぼ消えます。
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白
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非常に薄いグレー
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テーマカラー依存の淡色
対策
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罫線を選択
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罫線の色を「黒」または「濃いグレー」に変更
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線の種類を「実線」にする
※ 特にモノクロ印刷では影響が大きいです。
原因③:線が細すぎる(最細線)
原因の概要
Excelの「細い実線」は、プリンタやPDF出力時に解像度不足で消えることがあります。
対策
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「太線」または「中太線」に変更
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表の外枠だけ太線にするのも有効
原因④:印刷設定で「グリッド線」がオフ
原因の概要
グリッド線を印刷したい場合、印刷設定で明示的にONにする必要があります。
対策手順
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「ページレイアウト」タブ
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「シートのオプション」
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「印刷」→「グリッド線」にチェック
⚠ ただし、業務資料では罫線設定の方が安全です。
原因⑤:拡大縮小印刷(1ページに収める)
原因の概要
「1ページに収める」設定を使うと、
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線が極端に細くなる
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罫線がかすれる・消える
ことがあります。
対策
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拡大縮小を「100%」に戻す
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可能ならページ分割を許容する
原因⑥:プリンタドライバ・PDF設定の影響
よくある例
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「細線を省略する」設定
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低解像度モード
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モノクロ最適化設定
対策
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プリンタの詳細設定を確認
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PDF出力時は「高品質印刷」を選択
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別のプリンタ/PDFドライバで試す
どうしても印刷されない時の最終チェック
以下を一通り確認してください。
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✅ 罫線が実際に設定されている
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✅ 罫線の色が濃い
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✅ 線の太さが十分
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✅ 印刷プレビューで確認済み
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✅ 拡大縮小設定が原因でない
まとめ
Excelで「罫線が印刷されない」問題の多くは、
画面表示と印刷仕様の違いを理解していないこと
が原因です。
特に重要なのは以下の3点です。
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グリッド線と罫線は別物
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薄い色・細い線は印刷で消える
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印刷設定・拡大縮小の影響を受けやすい
この記事の手順を上から確認すれば、ほとんどのケースは解決できます。

