インターネットが遅いと感じたときや、回線品質を確認したいときに便利なのが「ネット速度測定サービス」です。代表的なものに Speedtest by Ookla と Fast.com(Netflix提供) があります。
今回はこの2つで実際に速度を計測し、結果を比較してみました。
計測結果の比較
Speedtestの結果
Fast.comの結果
👉 同じ回線を使用しているにもかかわらず、下り速度に大きな差が出ました。
なぜ結果が違うのか?
1. サーバの違い
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Speedtest:テスト用に用意されたサーバ(東京・世界各地)を利用。
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Fast.com:Netflixの動画配信サーバ(CDN、KDDI系など)を利用。
→ ISP(プロバイダ)のピアリング状況によって、速度差が出やすい。
2. 計測方法の違い
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Speedtest:複数の接続を同時に行い、理論的な最大スループットを測定。
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Fast.com:大容量データを一定時間ダウンロードし、動画ストリーミングに近い実効速度を測定。
→ そのため、Speedtestの方が「回線の性能」に近く、Fast.comの方が「動画サービス利用時の体感速度」に近い。
3. ISPの最適化
多くのプロバイダは、動画配信トラフィックを特別に扱っています。Netflixなどの動画ストリーミングでは制御が入ることがあり、Fast.comでは「実際の動画視聴環境に近い速度」が表示されるケースがあります。
どちらを信じるべき?
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回線の最大性能を知りたい → Speedtest
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NetflixやYouTubeなど動画視聴の快適さを知りたい → Fast.com
両方を併用することで「理論値」と「実利用値」をバランスよく確認できます。
まとめ
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SpeedtestとFast.comでは、計測サーバと方式の違いから結果に差が出る。
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Speedtestは回線の理論性能を測りたいときに有効。
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Fast.comは動画配信サービスでの実利用速度を知るのに便利。
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ネット環境を正確に把握するには、複数のサービスで測定して比較するのがおすすめです。