HTMLのリンクからネットワーク上の共有PC(CIFS)へアクセスしたいという要望があった場合の対処方法を記載します。
HTMLリンクはfile URI形式で設定
UNCパスでは「\\common\dir\test.xls」というエクスプローラでよく見かける記述となりますが、file URIのパスでは「file://///common/dir/test.xls」という記述形式となります。このfile URI形式でHTMLではリンクを設定します。
file URIパスへのリンクが有効になるようにブラウザ毎に設定
メジャーなブラウザ(IE以外)の多くはセキュリティ的観点から、file URIのリンクをクリックしてもリンク先を表示出来ない設定となっています。これを解除するためにはブラウザ毎に対応する必要があります。
Internet Explore
IEの場合、セキュリティ対策が甘いのか何も設定する必要はありません。
Firefox
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- 「user.js」ファイルを作成
FireFoxの場合は設定が少し面倒で、プロファイルへ許可するアドレスを追加する必要があります。その設定ファイルをJavaScriptで以下の様に記述します。
[js]
user_pref(“capability.policy.policynames”, “localfilelinks”);
user_pref(“capability.policy.localfilelinks.checkloaduri.enabled”, “allAccess”);
user_pref(“capability.policy.localfilelinks.sites”, “http://common.dir.co.jp”);
[/js]
※”http://common.dir.co.jp”の箇所 をリンクを許可したいサーバのアドレスへ変更して下さい。複数ある場合はスペースで区切って記述します。
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- FireFoxのプロファイルフォルダへ「user.js」ファイルを配置
配置先「%AppData%\Mozilla\Firefox\Profiles\(英数字のランダム文字列).default」
※既に「user.js」ファイルが存在している場合は記述を追加して下さい。
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- FireFoxを再起動
FireFoxを再起動すると「user.js」ファイルへ記述した内容が「prefs.js」(Windowsで言うレジストリのようなもの)へ追加されます。
📌 1. modern ブラウザでは file:// リンクがセキュリティ制限されている理由
多くの最新ブラウザが file:// 形式のリンククリックをブロックするのは、「Web ページ上のリンクからローカルファイルやネットワーク上ファイルを直接開くと、悪意あるサイトにファイル内容を盗まれたり実行されたりするリスクがあるから」です。
これは仕様ではなくセキュリティポリシーとして意図的に制限されている挙動です。
- Chrome / Edge / Firefox はサイト → file:// への遷移を原則許可しない
- Internet Explorer は制限が甘く動く場合があった
したがって、どんなに設定を変えても 完全に動作保証はできない という点を理解しておく必要があります。
📌 2. ブラウザ別の対応可否(簡易)
| ブラウザ | file:// リンク対応 | 備考 |
|---|---|---|
| IE (非推奨) | ◎ | そもそもサポート終了済み |
| Edge (Chromium) | ✕ | デフォルトでは不可(設定でも不可) |
| Chrome | ✕ | エンタープライズ ポリシーで制限可能だが一般には不可 |
| Firefox | △ | 設定(user.js)で一部可能だが推奨されない |
| (※ システム依存・バージョン依存で変わる) |
👇 Firefox の設定例は記事にありますが、そもそもブラウザ側が仕様変更すると動かなくなる可能性があります。write-remember.com
📌 3. より安全で実用的な代替方法
🟢 (A) Web サーバー経由でファイルを配信する
ネットワーク共有フォルダのファイルを HTTP/HTTPS 経由で配信する仕組みにすると、ブラウザから普通にアクセスできます。
例:
- Windows 共有フォルダ → WebDAV サーバー経由にする
- 共有フォルダを IIS / Apache で Web 配信する
利点
✔ HTTPS を使える
✔ ブラウザ互換性が高い
✔ 認証・ログ管理ができる
🟡 (B) ブラウザ拡張で file:// を許可する
一部ブラウザでは拡張機能を入れることで file:// を許可できますが、セキュリティリスクがあるため 社内限定・信頼できる環境のみ で留めるのが安全です。
例:
- Firefox 用の “Local Link” 系拡張
- 古い Chrome 拡張(今は動作制限あり)
📌 4. file URI の正しい形式(補足)
記事にも書かれているように、UNC パスをそのまま使うのではなく file URI に変換する必要があります。write-remember.com
| 目的 | 記述例 |
|---|---|
| UNC パス | \\server\share\file.txt |
| file URI | file://///server/share/file.txt |
ポイント
file://のあとにスラッシュが 3 個以上 必要- サーバ名・共有名は /(スラッシュ) で区切る
📌 5. 組織で運用する場合の注意点
🔐 セキュリティポリシー
- file:// リンクを許可すると マルウェア感染のリスクが高まるため、本番環境では避ける
- 社内ポリシーで許可する際は IP制限・認証必須
🖥 ファイルサーバーのアクセス制御
- SMB/CIFS の権限を適切に設定
- 不要なユーザーに共有権限を与えない
📌 6. まとめ(補足ポイント)
✔ file:// リンクはセキュリティ制限が強く、最新ブラウザでは正常動作しない場合がある
✔ より堅牢な運用なら Web サーバーや WebDAV 方式を推奨
✔ 記事で紹介されている Firefox 設定や file URI の記法は 一時的な対処法として使えるが万能ではない



