「駑馬十駕」 IT系情報を中心に調べた事をコツコツ綴っています。

私がIT業界に身を置く様になって、20年以上が過ぎました。
裏話をしようと思えば、実名入りでいろいろと可能なのですが・・・差し障りがあるとマズいですしね。
念の為に、自分が「結局は関係しなかった」プロジェクトについて書く事にしましょう。

その時、自分が案件の内容を聞きに行ったのは、通信系の超有名企業でした。
自社内のソフト開発だけでなく、外部からの依頼を受けての開発にも乗り出した模様で、自分にしてみれば「どんな人がどう仕切っているのか」見てきてやろう、という感じでした。

と言うのは、こういう大手企業のプロジェクトは、「中身は他社」というケースがほとんどだからです。
その大企業の系列中のIT系子会社が請け負っていたり、さらにその関連企業が請け負っていたり、さらにその子会社、さらにその関連会社、さらにその「知り合いの会社」・・・。

例えて言うなら「シェフ誰々監修」のコンビニ商品の様な感じでしょうかね。
実際の仕事のほとんど全てを、全く別な人たちが行っているワケです。

ところが。
プロジェクトの責任者と言って面接に出てきたのは、全く別の会社の人でした。
自分でも名前を知っている派遣専門の会社です。
業界では「雇われマネージャー」は珍しくありませんが、ちょっと年齢的に若過ぎないか・・・と思っていたら、どうも話が変。

聞けば、プロジェクトのマネージャーは、他にも3人ほど居るそうで・・・。
(一般企業で言ったら、「社長が3人居ます」みたいな感じですかね)

どうやら、大企業から最初に一人、マネージャーを出したらしいのですが、この人がまるで仕事ができない。そこで、その下に二人、補佐をつけたら、この二人の意見が合わない。最終的に、誰にも任せる事ができなくなって、外部からマネージャーを呼んだ、というのが真相な様です。
無論、そんなプロジェクトでマネージャーをやりたがる会社は少なく、「若手リーダーの箔付け」に利用したい派遣大手某社が名乗りを上げた・・・というのが真相な様でした。

では、その雇われ君にマネージャーの仕事ができるか、と言ったらそれも無理なので、彼の下で
「マネージャーとしての実作業」
を行う、ゴーストライターの様な人材を募集していた模様です。

まぁ、悪いとは言いませんけど・・・仕事を出したお客さんが気の毒ですね。
超有名企業に仕事を出せば安心だ、と思っているのだと思いますけど・・・中身は、こんな感じでしたからね。

それにしても、あのプロジェクトは、あの後、どういう感じで進んだんでしょうね・・・?

良く、ロールプレイングゲームなどで、
「ボスを倒したと思ったら、真のボスは他に居た」
なんて展開がありますが、そんな生易しい物ではありません。
倒しても倒しても、
「ボス、何人居るんだよ!?」
なんてシナリオにしたらと悪口を言われるに決まっていますが・・・これが「現実」だという点、どう思えば良いのでしょうね?

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