「駑馬十駕」を信念に IT系情報を中心に調べた事をコツコツ綴っています。

Excelで売上予測やトレンド分析を行う際、散布図に近似曲線(回帰曲線)を追加し、
さらに予測値を算出
できることをご存じでしょうか。

本記事では、初心者の方でもわかりやすいように、

  • 散布図の作り方

  • 近似曲線の追加方法

  • 予測値(将来値)の求め方

  • 回帰式や決定係数(R²)の表示

  • 利用可能なExcelバージョン

を画像操作順にまとめて解説します。


1. サンプルデータを準備する

例として、以下のデータを用意します。

売上
1月120
2月150
3月170
4月210
5月250

※データは縦方向に並べておくと散布図作成がスムーズです。


2. 散布図を作成する手順

  1. データ範囲(A1:B6)を選択

  2. 挿入タブ → 散布図(マーカーのみ) を選択

  3. 散布図が作成される

(画像挿入ポイント:散布図作成前後の比較)


3. 近似曲線(回帰曲線)を追加する

  1. 散布図上のどれか1つの点を右クリック

  2. 近似曲線の追加 をクリック

  3. 種類を選択(状況に応じて)

    • 線形(直線的な伸び・増減)

    • 対数(立ち上がりが急)

    • 指数(急上昇)

    • 多項式(波を描く)

    • 移動平均

一般的な売上やアクセス数推移は 線形回帰 が使われることが多いです。


4. 回帰式と R²(決定係数)をグラフ上に表示する

近似曲線の設定画面で以下にチェックを入れます:

  • グラフに数式を表示する

  • グラフに R² 値を表示する

例:

R²は「近似度の高さ」を示し、1.0 に近いほど精度が高いことを表します。


5. 予測値を算出する方法

Excel:散布図に近似曲線を追加して予測値を算出する方法

● 計算式を使う方法(最も実用的)

回帰式が y = 32.5x + 92 の場合、


たとえば 6月の予測なら、


● Excel関数を使う方法(予測専用)

FORECAST.LINEAR関数


TREND関数


関数説明
FORECAST.LINEAR線形予測専用の関数
TREND複数の予測値をまとめて出せる

6. Excelで利用できるバージョン比較

Excelバージョン散布図近似曲線R²表示FORECAST.LINEARTREND
Microsoft 365
Excel 2021
Excel 2019
Excel 2016
Excel 2013△(FORECAST.ETS推奨)
Excel 2010×
Excel 2007×

FORECAST.LINEAR がサポートされるのは 2016以降
2010以前は FORECAST または TREND を使用します。


7. まとめ

  • 散布図に近似曲線を追加すると 傾向分析や予測が可能

  • 回帰式を表示すると精度を確認できる

  • 予測値算出には FORECAST.LINEAR または TREND が便利

  • Excel 2016以降なら完全対応

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