「駑馬十駕」を信念に IT系情報を中心に調べた事をコツコツ綴っています。

🧭 EnumSetとは?

EnumSet列挙型(enum) の値だけを要素として持てる、Java専用のセットコレクションです。
HashSet<Enum> などでも同様のことはできますが、EnumSet は内部で ビット演算 を使って管理されているため、

  • メモリ消費が少ない

  • 追加・検索・削除が高速

  • enum 型専用で型安全

というメリットがあります。

特に、「状態フラグ」や「権限管理」 を enum で扱う場合、EnumSet は非常に相性が良いです。


🚀 基本的な使い方

まずは最低限の使用例です。


 


🛠️ EnumSetの生成方法一覧(よく使うやつだけ)

メソッド説明
EnumSet.of(...)指定した要素のみを持つセット
EnumSet.allOf(Enum.class)enumのすべての値をセット
EnumSet.noneOf(Enum.class)空セット(後から追加前提)
EnumSet.range(START, END)enumの範囲を指定して生成
EnumSet.complementOf(set)指定セットの補集合を生成

例:


💡 実務例1:状態管理(アプリの画面状態)

ポイント

  • シンプルな boolean フラグ乱立より、enum + EnumSetの方が保守しやすくなる


🔐 実務例2:アクセス権限の判定

メリット

比較対象弱点EnumSet に置き換えたメリット
boolean canEdit, canDelete の乱立フラグ増えると混乱Enumが増えても整理される
List検索遅い/重いcontains が高速
int ビットフラグ可読性が最悪Enumで意味が明確

⚙️ EnumSet の注意点

注意点内容
enum 以外入らない型安全なので逆に柔軟性は低め
スレッドセーフではない必要なら Collections.synchronizedSet(set) が必要
継承不可HashSet の代替として常に使えるわけではない

🎯 まとめ

EnumSet「booleanフラグが増えてきた」「enum の組み合わせを扱いたい」 という状況で非常に役立ちます。


🔍 使うべきシーン

  • UI状態・処理ステータスの分類

  • 権限管理(READ / WRITE / EXECUTE など)

  • 設定フラグや制御モード


✔ 結論

Enum を「組み合わせて扱う」なら必ず EnumSet を選択すべき。

軽量・高速・安全で、Javaの設計思想にもぴったり沿ったコレクションです。

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