ExcelのFILTER関数を使うと、複数条件を指定して一致するデータだけを一発で抽出できます。
従来の オートフィルタ や 関数+VLOOKUPの組み合わせ に比べて、FILTER関数は非常にシンプルで、条件を動的に変更できるのが大きなメリットです。
この記事では、以下のポイントを初心者でもわかりやすく解説します。
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FILTER関数の基本構文
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複数条件で抽出するテクニック
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AND条件/OR条件での抽出方法
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抽出結果がない場合の対処方法(エラー対策)
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実務で使えるサンプル
FILTER関数の基本構文
例:売上表から「担当者=佐藤」の行だけ抽出
複数条件(AND)で抽出する方法
「担当者が佐藤 かつ 地域が東京」のように、複数条件を満たすデータを抽出する場合、条件を 掛け算(*)で結合します。
例:担当者が佐藤 & 地域が東京 のデータを抽出
| 条件 | 結合方法 |
|---|---|
| AND | (条件1) * (条件2) |
| OR | (条件1) + (条件2) |
OR条件で抽出する方法
例:担当者が佐藤 または 田中 のデータを抽出
抽出結果がない場合の表示(エラー回避)
FILTER関数は一致データがない場合 #CALC! エラーになります。
IFERRORを組み合わせると、改善できます。
例:対象データがない場合に「該当なし」と表示
絶対に知っておきたいポイントまとめ
| 項目 | 解説 |
|---|---|
| 複数条件 | * = AND条件、+ = OR条件 |
| 一致なしエラー回避 | IFERROR()を併用 |
| 抽出範囲は必ず同じ行数で | 範囲がずれるとエラーになる |
| FILTERは動的抽出 | 条件セルの変更で自動再抽出できる |
実務でよく使う例(条件セル参照型)
条件セルに入力した内容で自動抽出させる方法です。
条件セル(G2:担当者、G3:地域)
条件セル側を変えるだけで抽出結果がリアルタイム更新されるため、
検索フォームのような仕組みが簡単に作れます。
FILTER関数が使えるExcelのバージョン
| バージョン | 使用可否 |
|---|---|
| Microsoft 365 | ○ 使える |
| Excel 2021 / 2019 | ○ 使える |
| Excel 2016以前 | × 使えない(代わりにVLOOKUP/INDEX+MATCHなど) |
まとめ
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FILTER関数は複数条件の抽出を簡単に自動化できる便利な関数
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AND条件には
*、OR条件には+を使用 -
IFERRORで「該当なし」などのメッセージ表示が可能
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365や2021以降で利用できる
実務では検索ツールや一覧抽出処理に非常に役立つので、ぜひ活用してみてください。
