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SQL:重複データを安全に削除する方法(DELETE+ROW_NUMBER)

データベースを長く運用していると、アプリのバグやテストデータの混入、複数サーバ間複製のトラブルなどが原因で、重複データが発生することがあります。
しかし、安易に DELETE を実行すると必要なデータまで消えてしまう危険があります。

そこで本記事では、ROW_NUMBER() を使って重複行を安全に削除する方法をわかりやすく解説します。


🎯 本記事のゴール

  • 重複データを判定する方法が理解できる

  • 削除対象を事前に確認できる

  • ROW_NUMBER()DELETE の実践手順がわかる


重複データとは?

以下のように、ユニークであるべき項目(メールアドレス、社員番号、商品コードなど)が複数存在する状態です。

idemailname
1aaa@test.com
Tanaka
2aaa@test.com
Tanaka
3bbb@test.com
Suzuki

この場合、aaa@test.com が重複行となります。


手順①:重複データの行番号を振る

まずは削除対象となる行を特定します。
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY ...) で同じキーを持つ行に番号を付与します。

実行結果例

idemailrn
1aaa@test.com
1
2aaa@test.com
2
3bbb@test.com
1

rn = 1 を残して rn > 1 を削除対象とします。


手順②:削除対象のみを事前確認

※ 実務では必ずこのチェックを推奨


手順③:重複行を削除

🔒 サブクエリが必要な理由

一部DBでは DELETE ... FROM 内で ROW_NUMBER() を直接参照できないため
サブクエリ(派生テーブル)を挟む必要があります。


💡 Delete 実行前の注意点

注意点内容
バックアップ取得DELETE後は戻せない
トランザクション内で実行BEGIN / ROLLBACK の利用
WHERE句のチェックWHERE間違いは致命傷
ORDER BYの基準を決める新しいデータを残す/古いデータを残すなど

例:最新データを残したい場合


DBごとの対応表

DB使用可否
PostgreSQL
SQL Server
Oracle
MySQL 8.0 以降
MySQL 5.x× → サブクエリ+JOINで対応
MariaDB

※ MySQL 5系の場合は別途記事で解説予定


まとめ

結論内容
ROW_NUMBER()は重複削除に最適削除対象を明確化できる
いきなりDELETEしないSELECTで必ず事前確認
ORDER基準を明確にする残すデータのルール決め

安全に確実に重複を削除するには
「削除対象の可視化」→「確認」→「DELETE」
という流れがとても重要です。

Excel:複数条件で一致するデータを一発抽出する方法|FILTER関数の使い方

ExcelのFILTER関数を使うと、複数条件を指定して一致するデータだけを一発で抽出できます。
従来の オートフィルタ関数+VLOOKUPの組み合わせ に比べて、FILTER関数は非常にシンプルで、条件を動的に変更できるのが大きなメリットです。

この記事では、以下のポイントを初心者でもわかりやすく解説します。

  • FILTER関数の基本構文

  • 複数条件で抽出するテクニック

  • AND条件/OR条件での抽出方法

  • 抽出結果がない場合の対処方法(エラー対策)

  • 実務で使えるサンプル


FILTER関数の基本構文

例:売上表から「担当者=佐藤」の行だけ抽出


複数条件(AND)で抽出する方法

「担当者が佐藤 かつ 地域が東京」のように、複数条件を満たすデータを抽出する場合、条件を 掛け算*)で結合します。

例:担当者が佐藤 & 地域が東京 のデータを抽出

条件結合方法
AND(条件1) * (条件2)
OR(条件1) + (条件2)

OR条件で抽出する方法

例:担当者が佐藤 または 田中 のデータを抽出


抽出結果がない場合の表示(エラー回避)

FILTER関数は一致データがない場合 #CALC! エラーになります。
IFERRORを組み合わせると、改善できます。

例:対象データがない場合に「該当なし」と表示


絶対に知っておきたいポイントまとめ

項目解説
複数条件* = AND条件、+ = OR条件
一致なしエラー回避IFERROR()を併用
抽出範囲は必ず同じ行数で範囲がずれるとエラーになる
FILTERは動的抽出条件セルの変更で自動再抽出できる

実務でよく使う例(条件セル参照型)

条件セルに入力した内容で自動抽出させる方法です。

条件セル(G2:担当者、G3:地域)

条件セル側を変えるだけで抽出結果がリアルタイム更新されるため、
検索フォームのような仕組みが簡単に作れます


FILTER関数が使えるExcelのバージョン

バージョン使用可否
Microsoft 365○ 使える
Excel 2021 / 2019○ 使える
Excel 2016以前× 使えない(代わりにVLOOKUP/INDEX+MATCHなど)

まとめ

  • FILTER関数は複数条件の抽出を簡単に自動化できる便利な関数

  • AND条件には*、OR条件には+を使用

  • IFERRORで「該当なし」などのメッセージ表示が可能

  • 365や2021以降で利用できる

実務では検索ツールや一覧抽出処理に非常に役立つので、ぜひ活用してみてください。

PowerShellでスクリプトの絶対パス・実行フォルダを取得する方法

PowerShellスクリプトを書く際、
「実行中のスクリプト自身のパス」や
「そのスクリプトが置かれているフォルダ」を取得したいケースはよくあります。

特に以下のようなケースでは必須です:

  • ログファイルをスクリプトと同じフォルダに出力したい

  • スクリプトと同階層にある設定ファイル(config.json / .ini / CSV など)を読み込みたい

  • 相対パスではなく絶対パスで処理したい

  • バッチ(.cmd)から起動される場合でも確実に処理したい

この記事では、PowerShellでスクリプトの絶対パスとフォルダを取得する方法をわかりやすくまとめます。


🔎 実行中スクリプトの絶対パスを取得する

📌 解説

  • $MyInvocation.MyCommand.Path現在実行中の .ps1 ファイルの絶対パスを返します

  • エイリアス、コマンドライン引数、バッチ起動にも対応


📁 スクリプトの実行フォルダ(ディレクトリ)を取得する

または、もっと便利な $PSScriptRoot を使う方法:


📌 $PSScriptRoot の特徴

方法違い
$PSScriptRootPowerShell v3以降で利用可能。モジュールや関数内でも使用OK
Split-Path $MyInvocation.MyCommand.Pathv2でも利用可能。互換性が必要な場合に有効

💡 ログや設定ファイルを同じフォルダに出力する例


💡 設定ファイルの読み込み例(同階層のconfig.jsonを読む)


🚀 バッチファイルから実行する場合でも問題なし

PowerShell側で $PSScriptRoot$MyInvocation.MyCommand.Path を使っていれば、
バッチ起動であっても正しくスクリプト配置パスを取得可能です。


📌 まとめ

目的推奨コード
スクリプトの絶対パスを取得$MyInvocation.MyCommand.Path
スクリプトのフォルダを取得$PSScriptRoot または Split-Path
同階層へのファイル出力Join-Path $PSScriptRoot

PowerShellでは、パスを固定せずスクリプトの実行場所から動的に処理することが重要です。
設定ファイルの読み込み・ログ出力・ファイル操作まで柔軟に対応できるようになります。

ORA-12638:資格証明の取出しに失敗しました。が起きる時の対処方法

Oracle接続時に発生するエラー 「ORA-12638:資格証明の取出しに失敗しました。」 は、
クライアント側の認証設定が原因で SQL*Plus やアプリケーション接続ができなくなるケースに多く見られます。
特に Windows環境で Oracle Client を利用している場合や、VPN経由の接続 で発生しやすいトラブルです。

本記事では、このエラーの原因と対処方法をわかりやすく整理します。


🔍 エラー内容

英語メッセージとしては以下です。


📌 原因の概要

主な原因として以下が考えられます。

原因具体例
sqlnet.ora の認証設定が適合していないSQLNET.AUTHENTICATION_SERVICES = (NTS) が原因
OS での NTS 認証(Windowsログオン)が利用できない状態ドメイン外、VPN経由、ローカルアカウント使用
Oracle Client と Server の認証方式の不一致NTS / TCPS / Kerberos
Oracle のネットワーク設定が壊れているインストール不完全、dllロード失敗
パスワードファイルやWalletが関連するケース外部認証・Wallet参照失敗

🛠️ 対処方法

sqlnet.ora を編集し NTS を無効化する

最も一般的な解決手段です。

例:変更前


例:変更後

▼ 設定ファイルの場所(Oracle Client側)

設定変更後、接続をやり直します。


② VPN接続やネットワーク制限を確認する

以下に該当する場合、NTS認証が失敗することがあります。

  • 会社ドメイン外からVPNで接続している

  • 別セグメントのネットワークへ接続している

  • OSユーザーがローカルアカウント

VPN中だけ発生する場合は、ほぼ①の設定変更で解決します。


③ Oracle Client を再インストール / 別バージョンでテスト

インストール破損やバージョン相性で発生することもあるため、次の対処が有効です。

  • Instant Client に変更

  • 同一バージョンでもクリーン再インストール

  • 32bit / 64bit mismatch の解消


④ Wallet / TCPS を利用する環境の場合

Wallet使用環境であれば、以下も確認します。

  • Walletパス設定の誤り

  • ファイルアクセス権限

  • Listenerが TCPS 対応で起動しているか


🧪 チェックリストまとめ

チェック項目対応
sqlnet.ora の認証設定確認(NTS) → (NONE) へ変更
VPN/ネットワーク制限VPN環境でのみ発生していないか
Oracle Client 再インストールInstant Clientで接続確認
Wallet使用時パスと権限

📦 再発防止のポイント

  • sqlnet.ora をプロジェクト共有設定として管理する

  • VPN利用者は (NONE) 設定を基本にする

  • クライアントとサーバのバージョン整合性を確保

  • 企業ネットワーク設定変更後は接続検証を行う


まとめ

ORA-12638 は多くの場合、認証方式(NTS)の不一致が原因です。
まずは sqlnet.ora の設定変更で改善するケースがほとんどです。

特に以下の変更が最も効果的です:

VPN経由環境や Windows クライアントで発生するトラブルとして覚えておくと便利です。

WinMergeで改行コードの違いを検出する方法(CRLF/LF)

Windows環境でテキストファイルを扱っていると、**改行コード(CRLF、LF、CR)**の違いによって差分比較ツールで正しく比較できない、あるいは不要な差分が大量に出て困ることがあります。
本記事では、WinMergeで改行コードの違いを検出・可視化する方法と、差分を無視して比較する方法も合わせて解説します。


改行コードの種類(簡潔なおさらい)

改行コードOS / 主な用途表記
CRLFWindows\r\n
LFLinux / Unix / Mac(現行)\n
CR古いMac(OS9以前)\r

同じ内容のファイルでも改行コードが違うだけで、比較ツールはファイル全体を「異なる」と判断することがあります。


改行コード差分を無視して比較する方法

改行コードだけの違いで差分が出るのを避けたい場合は、設定で無視できます。

[オプション]で改行差分を無視する

編集 → 設定 → 比較 → 一般 を開くと、次の設定画面が表示されます:
▼ 設定画面(WinMerge:比較 → 一般)

チェックする項目

項目名説明
改行文字の違いを無視する(R)CRLF / LF / CR の違いを差分として扱わない
空行を無視する(K)空行の挿入/削除差分を無視
スペースの違いを無視する(T)スペースとタブの違いを無視

→ 改行コードだけの大量の差分を無視して、実際のコード・文章の差分だけ見たい場合に有効です。


改行コードを統一する方法(自動変換)

WinMergeは差分の比較だけでなく、改行コードの変換も可能です。

 改行コードの変換手順

  1. 該当ファイルタブを右クリック

  2. 「改行コード」 → CRLF / LF / CR を選択

  3. 保存すれば改行コードが統一される


よくあるトラブルと対策

状況原因対策
gitで大量の差分が出るOS環境混在による改行差異.gitattributes で統一設定
diffツールで全行が差分扱いCRLF / LFの混在WinMergeで表示・変換
文字化けやレイアウト崩れエディタ設定不統一VSCodeなどで files.eol を統一

まとめ

  • WinMergeは改行コードの違いを可視化できる

  • 設定により改行コード差分を無視して比較できる

  • 必要に応じてCRLF/LFへ統一する変換も可能

環境の違いがあるチーム開発や、WindowsとLinuxが混在するプロジェクトでは、改行コード管理が重要になります。
比較の精度を高めるために、ぜひ上記の設定を活用してください。

Java:ファイルサイズを簡単に取得する方法|NIO Path/Files

Javaでファイルサイズを取得する場合、昔ながらのFileクラスでも可能ですが、現在の推奨は NIO(java.nio.file) の Path / Files を使う方法です。
NIO の API は例外処理やエンコード、パス結合などが扱いやすく、実務でもこちらを使うのが標準になっています。

本記事では 1行でサイズ取得する最短コードから、人間が読みやすい形式への変換方法フォルダ配下の合計サイズ取得までまとめて解説します。


◆ 基本:1行でファイルサイズを取得する

最もシンプルなコードはこれです。

  • Files.size(Path) を呼ぶだけ

  • 戻り値は バイト数(long)

  • ファイルが存在しない場合は NoSuchFileException が発生

例:try-with-resources なしで完結する単純用途ならこれでOK


◆ 例外処理付きの実務向けサンプル


◆ 人間が読みやすい単位(KB / MB / GB)に変換したい場合

バイト数だと扱いにくいので、表示用に変換するユーティリティを作ると便利です。

使用例:


◆ 複数ファイルの合計サイズを取得したい(フォルダ単位)

フォルダ配下を再帰的に読みながらサイズを足し合わせる方法です。

使い方:


◆ Fileクラス(旧API)と何が違う?

File file = new File("a.txt"); file.length() でも取れますが……

方法特徴
File.length()古いAPI。シンボリックリンクやエラー処理が弱い
Files.size(Path)新API。例外扱いやパス操作が扱いやすい(推奨)

結論:2024年以降の開発なら NIO を使っておくべき。


◆ よくあるエラーと対処

● NoSuchFileException

→ パスが間違っている / 権限不足 / ネットワーク経由で切断 など。

● AccessDeniedException

→ Windows の場合、管理者権限が必要なフォルダ(Program Files など)で起こりがち。

● IOException

→ ファイル読み込み中に OS 側でロックされていることもある(ログファイルなど)。


◆ まとめ

  • ファイルサイズ取得は Files.size(Path) が最もシンプルで推奨

  • バイト数のままでは扱いづらいので 人間向け変換メソッドを用意すると便利

  • ディレクトリの合計サイズは Files.walk() と組み合わせる

SQL:中央値(MEDIAN)をSQLで求める方法まとめ

中央値を使う場面

中央値(MEDIAN)は、極端な値(外れ値)の影響を受けにくい指標として、業務システムやデータ分析でよく使われます。
例:処理時間の中央値、売上の中央値、レスポンス時間の中央値など。

SQLではDBMSによって書き方が大きく異なるため、この記事では主要DBMSごとに中央値の求め方をわかりやすく整理します。


1. Oracleで中央値を求める(標準でMEDIAN関数あり)

Oracle Database は最も簡単で、MEDIAN集計関数が標準で使用可能

条件付き

パーティションごと(グループ別)

Oracleユーザーは基本これだけでOKです。


2. PostgreSQLで中央値を求める

PostgreSQL には MEDIAN関数は無い ため、percentile_cont を使います。

グループ別

col がNULLの場合は自動的に除外されます。


3. MySQLで中央値を求める(8.0〜)

MySQLにも MEDIAN関数は無い ため、以下の方法を使います。

方法1:ウィンドウ関数+ROW_NUMBER

奇数なら真ん中の値、偶数なら2つの平均を返します。


4. SQL Serverで中央値を求める

SQL Server も MEDIAN 関数なし。
PERCENTILE_CONT を使うのが最もシンプル。

グループ別

SQL Serverユーザーはこの書き方を覚えておけば十分です。


5. SQLiteで中央値を求める

SQLite はウィンドウ関数が使える(3.25〜)ので MySQLと同じ方法が有効。


6. DBMS別「中央値の求め方」まとめ表

DBMS中央値の関数代表的な書き方
OracleMEDIANSELECT MEDIAN(col)
PostgreSQLpercentile_contpercentile_cont(0.5) WITHIN GROUP
MySQLなし(手動)ウィンドウ関数で行番号+平均
SQL ServerPERCENTILE_CONTPERCENTILE_CONT(0.5)
SQLiteなし(手動)ウィンドウ関数で行番号+平均

外れ値があるデータ分析では平均より中央値の方が実態を正確に示すケースが多いので、SQLでの算出方法を覚えておくと便利です。

ChatGPTに個人情報や仕事の情報を入力しても平気?情報漏洩リスクをわかりやすく解説

最近は仕事などの業務上のエラー情報をChatGPTに入力してエラーの原因を調べる人が増えてきました。
しかし「ChatGPTに機密情報を入れても大丈夫なのかな?」という疑問を持つ人は少なくありません。

この記事では、ChatGPTのデータの扱われ方、入力してはいけない情報、安全に使うためのポイントをできるだけ平易にまとめます。


結論:個人情報や機密情報は原則入力してはいけない

結論から言うと、個人・企業・システムを特定できる情報は、ChatGPTを含む外部AIに直接入力すべきではありません。

理由はシンプルで、会話データは一定期間保存され、アクセス可能な状態になるためです。
技術的には高度なセキュリティ対策が施されていますが、ゼロリスクとは言えません。


ChatGPTは会話内容をどう扱っているか

OpenAIが公開している基本仕様を整理すると、以下のようになります。

1. 履歴がオンの場合はデータが保存される

チャット履歴をオンにしていると、会話内容は一定期間サーバー側に保存されます。
保存された内容は、モデル改善のための分析対象になることがあります。

2. 履歴オフにすると学習には使われない

「会話履歴とトレーニング」をオフにすると、会話内容は学習用途に使われません。
ただし、セキュリティ・不正利用対策の目的で短期間は保持されます。

3. 管理者が技術的にアクセス可能な構造

クラウドサーバで運用されているため、システム管理者権限を持つ担当者がアクセス可能な環境ではあります。
厳重な管理体制が取られているものの、完全に外部から隔離された環境ではありません。


入力すると危険な情報の具体例

次のような情報は入力してはいけません。

  • 氏名、住所、メールアドレス、電話番号などの個人情報

  • 会社名、部署名、プロジェクト名

  • サーバ名、内部IP(例:10.123.45.67)、ホスト名

  • SQLの設定値や認証関連パラメータ

  • エラーログ内の機密情報

  • 顧客データ、契約情報

特にIPやホスト名は内部構成が推測されるため、情報漏洩としては大きなリスクになります。


入力しても問題のない情報

以下は比較的安全です。

  • 匿名化したログ
    例:10.123.45.67 を xxx.xxx.xxx.xxx に置換

  • 公開情報(既にネットにある内容)

  • 自分のブログ記事や一般的な技術情報

  • テスト用のダミーデータ

  • 架空のプロジェクト名に置き換えた相談文

要点は、「特定される情報が含まれていない状態」に加工してから入力することです。


ChatGPTを安全に業務利用するための3つのポイント

1. 会話履歴をオフにする

設定で履歴を無効にしておくことで、学習データとして扱われることを防げます。

2. 匿名化してから入力する

IP、サーバ名、部署名、顧客名などは事前に必ず加工する。
例:

  • 10.123.45.67 → xxx.xxx.xxx.xxx

  • ○○プロジェクト → Aプロジェクト

  • A社 → ある企業

3. 会社のルールに従う

多くの企業はAI利用ガイドラインを定めています。
業務情報を扱う場合は必ず目を通しておく必要があります。


ChatGPTのセキュリティは高いが、入力側の意識が最重要

ChatGPT自体のセキュリティは強固で、通信の暗号化やアクセス制御も厳格に運用されています。
しかし、どれだけ仕組みが強固でも、利用者が機密情報をそのまま投入してしまえば意味がありません。

最も重要なのは利用者側の判断であり、ログや設定を貼るときは必ず匿名化することが基本です。


まとめ

入力してはいけない情報

  • 個人情報

  • 企業名や内部情報

  • 内部システムの構成がわかる情報

  • 認証情報

  • 顧客データ

入力しても問題ない情報

  • 匿名化済みのログ

  • 公開されている情報

  • ブログ記事や一般的な技術説明

  • ダミーデータ

安全に使うための基本

  • 履歴をオフにする

  • 特定情報は事前に置換する

  • 会社のガイドラインを守る

この三つを守れば、日常的な業務相談や技術調査にChatGPTを安心して利用できます。

PowerShellのバージョンはどこで確認できる?コマンド一覧と違いを解説

PowerShellでは、環境によって利用できるコマンドや機能が異なるため、自分のPowerShellが何バージョンなのかを正確に把握することは非常に重要です。
特に、**Windows PowerShell(5.1)PowerShell 7(PowerShell Core)**は内部構造が異なるため、確認方法を知らないと混乱しがちです。

この記事では、

  • PowerShellのバージョン確認方法の一覧

  • Windows PowerShell と PowerShell 7 の違い

  • どの方法で確認するのがベストか
    をわかりやすく解説します。


✅ まず結論:最も確実なバージョン確認方法

PowerShellのバージョンを確認する最も確実なコマンドは以下です。

実行すると、メジャーバージョンやクライアント情報が一覧で表示されます。


1. PowerShellのバージョン確認方法(コマンド一覧)

ここでは、実務で必ず使うコマンドを重要度順に解説します。


$PSVersionTable(基本&最重要)

表示される主な項目:

項目説明
PSVersionPowerShellのメジャー/マイナーバージョン
PSEditionDesktop(Windows PowerShell) / Core(PowerShell 6/7)
GitCommitIdPowerShell Core でのビルド情報
OS実行しているOS情報
PlatformWin32NT / Unix

もっとも正確な情報が得られ、Windows PowerShell と PowerShell 7 の判別も可能です。


Get-Host を使う方法(ホストアプリ情報)

Get-Host

HostVersion の欄にバージョンが出ます。

ただし、PowerShell ISE や Visual Studio Code など ホストアプリによって値が変わる場合があるため、バージョン判定としては不正確 です。

基本的には $PSVersionTable の方が推奨。


$Host.Version の省略形

Get-Host のバージョンだけを直接取り出す書き方です。
こちらもあくまで ホストアプリのバージョンなので注意。


■ PowerShell 7 以上限定:pwsh -v

PowerShell 7 を使用している場合のみ利用できます。

Windows PowerShell(5.1)では動作しません。


■ コンソールのタイトルバーで確認(GUI的な方法)

PowerShellを起動したとき、タイトルバーに次のような表示が出る場合があります。

  • Windows PowerShell 5.1

  • PowerShell 7.4.0

ただし環境によって表示が異なるため、確実ではない方法です。


2. Windows PowerShell(5.1)と PowerShell 7 の違い

PowerShellのバージョン確認が重要な理由は、5.1 と 7 系で仕様が大きく異なるためです。


【比較表】Windows PowerShell と PowerShell 7 の主な違い

項目Windows PowerShell 5.1PowerShell 7.x
実行ファイルpowershell.exepwsh.exe
基盤.NET Framework.NET 6/7(Core)
対応OSWindowsのみWindows / macOS / Linux
コマンドの互換性高い一部非互換あり
モジュール古いWindows専用モジュールが多い新世代のPowerShell向け

特に、

  • HULFTのスクリプト

  • ActiveDirectoryモジュール

  • Windows専用モジュール

などを扱う場合は、5.1でないと動かないケースが多いため注意が必要です。


3. どの確認方法を使えばいい?(実務向けまとめ)

目的推奨コマンド
バージョンの正確な取得$PSVersionTable
Core か Desktop か判断$PSVersionTable.PSEdition
PowerShell 7 かだけを確認pwsh -v(PowerShell 7の場合)
ホスト環境の確認Get-Host

4. よくある質問(FAQ)


■ Q. 自分のPCに PowerShell 5.1 と 7 が両方入っているのは普通?

はい、普通です。
Windows標準は5.1で、最新版の7は別途インストールされます。


■ Q. どちらを使うべき?

  • Windows管理タスクが多い
     → Windows PowerShell(5.1)

  • クロスプラットフォーム / 最新のPowerShellを使いたい
     → PowerShell 7


■ Q. PowerShellのバージョンアップはどうする?

PowerShell 7 は winget でアップデート可能。


まとめ

PowerShellのバージョン確認は、環境差異によるトラブルを避けるための最重要ポイントです。

🔍 今日覚えておくべき3つ:

  1. 基本は $PSVersionTable を使う

  2. PowerShell 5.1 と 7 では機能が大きく異なる

  3. 用途に応じて使うバージョンを選ぶ

この知識があれば、スクリプト実行時の「動かない…なぜ?」を大幅に減らせます。

【Oracle】ORA-01013:ユーザーによる処理中断エラーの原因と対処法まとめ

ORA-01013(user requested cancel of current operation) は、
OracleでSQL実行中に処理が強制的に中断された場合に発生するエラーです。

エラーメッセージだけ見ると「ユーザーがキャンセルした」と書かれているため、
本当にユーザー操作なのか?アプリ側なのか?タイムアウトなのか?
原因切り分けで迷うケースが非常に多いエラーの一つです。

この記事では、実務でよく遭遇する原因から、確実に再発防止するための対処法までをわかりやすくまとめます。


ORA-01013とは何か?

Oracleの公式エラーメッセージは以下の通りです。

直訳すると「ユーザーが現在の処理をキャンセルした」という意味ですが、
実際にはユーザー自身がキャンセル操作をしていない場合も多く、
アプリケーションのタイムアウトやセッション切断などでも発生します。


✔ よくある原因まとめ(実務で多い順)

1. アプリケーション側のタイムアウト(最も多い)

  • Webアプリ・バッチ・APIがタイムアウトを設定しており、SQLが完了前に切られる

  • Javaなら JDBCのQueryTimeout、Webアプリなら APサーバのタイムアウト

  • 接続プール(HikariCP / UCP など)のタイムアウト設定

→ アプリが先に処理を中断 → Oracle側がORA-01013を返す


2. ツール側操作による中断(DBeaver / SQL Developer など)

  • ユーザーが「停止」ボタンを押す

  • SQLの実行画面を閉じる

  • ツール側で内部的にキャンセルが走る場合もある


3. ネットワーク切断・セッション切れ

  • VPNの瞬断

  • APサーバ〜DB間のコネクションが短時間切断

  • F/W・LB のアイドルタイムアウト

→ セッションが切れる → Oracleがユーザーキャンセル扱いになる


4. プロファイルでのリソース制限(CPU_PER_CALLなど)

DB側のプロファイル設定で

  • CPU時間の上限(CPU_PER_CALL)

  • IDLE_TIME(アイドル時間)
    などが上限を超えると、Oracleがセッションを終了しORA-01013となる場合があります。


5. 長時間処理の実行中にバッチが落ちた・APが強制終了した

アプリ側が異常終了することで、結果的にキャンセルが発生します。


✔ 原因別の対処法まとめ

▼ 1. アプリ側タイムアウトが原因の場合

アプリ設定を確認します。

Java(JDBC)の例:

HikariCP:

対処ポイント

  • タイムアウト値を適切に引き上げる

  • 重いSQLを見直す(インデックス・実行計画)

  • バッチ処理なら分割実行を検討


▼ 2. SQLツールが原因の場合

  • 停止ボタンを誤って押してないか

  • 大量データを返すクエリを実行してないか

  • ツールのメモリ不足・内部エラーを疑う

DBeaverの設定でフェッチ行数制限を緩和すると改善されることもあります。


▼ 3. ネットワーク切断が原因の場合

  • APサーバとDBの間にVPNやFWが挟まっていないか

  • アイデルタイムアウト設定の見直し

  • 回線品質のログを確認(Ping監視など)

ネットワークの瞬断は意外と多く、企業ネットワークだと特に発生しやすいポイントです。


▼ 4. プロファイル(リソース制限)が原因の場合

以下のプロファイルを確認します。

制限が厳しすぎる場合は緩和します。


▼ 5. 長時間SQLが原因の場合(インデックス・実行計画の見直し)

  • インデックス劣化

  • 統計情報の古さ

  • 不必要な全表走査

  • JOIN順序

SQLが遅すぎてアプリタイムアウト → ORA-01013 に繋がる典型パターンです。


✔ 再発を確実に防ぐためのチェックリスト

  • アプリのタイムアウト設定は妥当か?

  • ネットワークに瞬断がないか?

  • バッチ・ETL処理が重すぎないか?

  • 実行計画を確認したか?索引は効いているか?

  • プロファイル制限が厳しすぎないか?

  • SQLツールの操作ミスはないか?


まとめ

ORA-01013は「ユーザーがキャンセルした」だけではなく、
アプリ側のタイムアウトやネットワークの瞬断など、多くの原因で発生します。

特に実務では

① SQLが重すぎてアプリ側タイムアウト → ORA-01013

というパターンが多いため、
SQL改善+アプリ設定の見直しが最も効果的です。