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インターネット速度測定サービス「Speedtest」と「Fast.com」の違いを比較してみた

インターネットが遅いと感じたときや、回線品質を確認したいときに便利なのが「ネット速度測定サービス」です。代表的なものに Speedtest by OoklaFast.com(Netflix提供) があります。
今回はこの2つで実際に速度を計測し、結果を比較してみました。


計測結果の比較

Speedtestの結果

  • ダウンロード:749.95 Mbps

  • アップロード:450.32 Mbps

  • Ping:26 ms

  • 接続サーバ:東京(fdcservers.net)

Fast.comの結果

  • ダウンロード:190 Mbps

  • アップロード:570 Mbps

  • レイテンシ:12〜32 ms

  • 接続サーバ:東京・大阪(KDDI/Netflix系)

👉 同じ回線を使用しているにもかかわらず、下り速度に大きな差が出ました。


なぜ結果が違うのか?

1. サーバの違い

  • Speedtest:テスト用に用意されたサーバ(東京・世界各地)を利用。

  • Fast.com:Netflixの動画配信サーバ(CDN、KDDI系など)を利用。

→ ISP(プロバイダ)のピアリング状況によって、速度差が出やすい。


2. 計測方法の違い

  • Speedtest:複数の接続を同時に行い、理論的な最大スループットを測定。

  • Fast.com:大容量データを一定時間ダウンロードし、動画ストリーミングに近い実効速度を測定。

→ そのため、Speedtestの方が「回線の性能」に近く、Fast.comの方が「動画サービス利用時の体感速度」に近い。


3. ISPの最適化

多くのプロバイダは、動画配信トラフィックを特別に扱っています。Netflixなどの動画ストリーミングでは制御が入ることがあり、Fast.comでは「実際の動画視聴環境に近い速度」が表示されるケースがあります。


どちらを信じるべき?

  • 回線の最大性能を知りたい → Speedtest

  • NetflixやYouTubeなど動画視聴の快適さを知りたい → Fast.com

両方を併用することで「理論値」と「実利用値」をバランスよく確認できます。


まとめ

  • SpeedtestとFast.comでは、計測サーバと方式の違いから結果に差が出る。

  • Speedtestは回線の理論性能を測りたいときに有効。

  • Fast.comは動画配信サービスでの実利用速度を知るのに便利。

  • ネット環境を正確に把握するには、複数のサービスで測定して比較するのがおすすめです。