ビジネス用途で名前や住所リストを扱うとき、「氏名」の横にふりがな(フリガナ)を自動入力できたら便利だと思いませんか?
この記事では、 Microsoft Excel の「PHONETIC(フリガナ)関数」を活用して、入力済みの名前セルから自動的にフリガナを抽出・表示する方法を解説します。
初心者の方でも手順を追いやすいように、ポイントを絞って説明します。
自動でフリガナを振る方法
なぜフリガナを振る必要があるのか?
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氏名リストを扱う際、ふりがながあることで検索・並べ替え・あいまい入力対応が楽になります。
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顧客名簿やアンケート結果などで、漢字だけでは読み方が分からず手作業で補填するのは時間がかかります。
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Excelに標準装備されている関数を使えば、追加のソフトやマクロを使わずに済み、現場でも手軽です。
PHONETIC関数とは?
「PHONETIC(フリガナ)」関数は、対象のセル内に入力された文字列に対応する“ふりがな”を読み取り、別セルに表示させる関数です。
元の文字列に対してユーザーが手入力で読みをつけている場合、その情報を活用して自動表示できます。
つまり、次のような構成で使います:
例えば、A2セルに「山田太郎」と入力されており、ふりがなが「やまだ たろう」と設定されていれば、
B2セルに以下のように入力して表示できます:
ステップ別で実践:フリガナを自動表示する方法
ステップ1:氏名を入力する
まず、A列などに「山田太郎」「鈴木花子」など、漢字氏名を入力します。
このとき、Excelがふりがなを自動で付与している場合もあります。
ステップ2:PHONETIC関数を入力
B2セルに以下を入力します:
Enterキーを押すと、A2セルの氏名に対応するふりがなが表示されます。
ステップ3:列を下までコピー(オートフィル)
B2セルにて右下のフィルハンドル(小さい四角)をドラッグして、他のセルにも同様の関数をコピーすれば、リスト全体にフリガナ表示が適用されます。
ステップ4:点検・修正
自動でふりがながうまく表示されない例もあります(例:「一郎」が「いちろう」となるなど)。
その場合は、元のセルのふりがな属性を手動で修正しておくと、PHONETIC関数で正しい読みが取得できます。
注意点・補足情報
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PHONETIC関数で取得できるふりがなは、元のセルに「ふりがな」属性が入力済みであることが前提です。
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漢字変換後に手動でふりがなが修正されていないと、表示されないか誤った読みになる可能性があります。
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Excelのバージョン・環境によっては、ふりがなが正しく取得できないケースもあるため、データ量が多い場合はテストしてから本運用に入るのが安全です。
まとめ
Excelで氏名などに自動でフリガナを振るためには、PHONETIC関数を使うのが簡単で効果的です。
手順は以下のとおりです:
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氏名を入力
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=PHONETIC(セル)を別列に入力 -
下までオートフィル
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ふりがな表示を確認・必要なら修正
ふりがなを手作業で付ける手間を省けるだけでなく、氏名リストの検索性・並べ替え機能も向上します。
ユーザーの業務効率化につながるので、ぜひ試してみてください。
