HULFTを使ったファイル連携では、バッチ処理などで日付が付与されたファイル名を扱うケースが多くあります。
例えば、送信側で以下のように日付が付与されたファイルを生成する場合です。
sales_20250911.csv sales_20250912.csv |
受信側でもこのファイル名をそのまま維持して保存したい、という要件はよくあります。
本記事では、その場合に利用できる HULFTの動的パラメータ $SNDFILE
を使った方法を解説します。
$SNDFILE
とは?
HULFTには送受信時に利用できる動的パラメータが用意されています。
その中の一つが $SNDFILE
で、これは 「送信元ファイル名」 を表します。
つまり $SNDFILE
を指定することで、送信側が持つ実際のファイル名を受信側でそのまま利用することが可能です。
設定例
受信側(集信定義)の「受信ファイル名」に $SNDFILE
を指定します。
C:\recv\$SNDFILE |
この設定を行うと、送信されたファイル名のまま受信先に保存することが出来ます。
例:送信元のファイルが sales_20250911.csv
の場合
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配信元:
/data/sales_20250911.csv
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受信定義:
C:\recv\$SNDFILE
-
保存結果:
C:\recv\sales_20250911.csv
利用上の注意点
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受信先でファイル名を固定して指定すると上書きされる
例えばC:\recv\sales.csv
のように固定名を指定した場合、複数ファイルを送信すると最後のファイルで上書きされてしまいます。
→$SNDFILE
を使うことで、送信元ファイルごとに別々のファイルとして受信できます。 -
動的パラメータが有効になっている必要がある
$SNDFILE
はHULFTの動的パラメータ機能を利用するため、システム環境設定で動的パラメータが有効化されていることを確認してください。 -
ディレクトリは固定、ファイル名だけ動的
C:\recv\
部分は固定ですが、ファイル名部分に$SNDFILE
を置くことで柔軟に対応可能です。
まとめ
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$SNDFILE
を使うことで、送信元のファイル名をそのまま受信側に引き継げる。 -
日付付きファイルや動的に生成されるファイル名を扱う場合に便利。
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受信定義に
C:\recv\$SNDFILE
のように設定するだけで利用可能。
HULFTの運用では「配信元のファイル名をそのまま使いたい」という要件は多いため、覚えておくと便利なテクニックです。