Oracle Database を利用していると、ログイン時に
「ORA-28001: パスワードの有効期限が切れています」
というエラーに遭遇することがあります。
これは、データベースのセキュリティ機能として「パスワード有効期限」が設定されており、期限を過ぎたユーザがログインできなくなるために発生します。
この場合のエラーの原因と具体的な対応手順を解説します。

エラーの原因
Oracle データベースでは、ユーザごとに割り当てられた プロファイル(Profile) により、パスワード有効期限が管理されています。
典型的な原因は以下の通りです。
対応手順
1. SQL*Plus などからログインを試みる
期限切れの場合、通常のユーザではログインできません。
DBA 権限を持つユーザ(例: sys as sysdba)でログインする必要があります。
2. パスワードをリセットする
対象ユーザのパスワードを変更します。
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ALTER USER SCOTT IDENTIFIED BY Tiger2025; |
これでユーザは再びログインできるようになります。
3. パスワード有効期限を確認する
どのプロファイルが割り当てられているかを確認します。
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SELECT username, profile FROM dba_users WHERE username='SCOTT'; |
次に、そのプロファイルの設定を確認します。
4. パスワード期限を延長・無効化する(必要に応じて)
運用上パスワード期限を無期限にしたい場合は、以下のように設定します。
注意点
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セキュリティポリシー上、期限を無期限にするのは推奨されない場合があります。
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運用規定に従い、定期的に強度の高いパスワードへ更新しましょう。
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本番環境では、DBA以外のアカウントで誤って変更しないよう注意が必要です。
まとめ
「ORA-28001: パスワードの有効期限が切れています」は、パスワードの期限切れによるエラーです。
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DBA権限でログイン
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パスワード変更
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プロファイル確認と調整
この流れで対応すれば、迅速に復旧できます。運用に合わせてパスワード有効期限の設定を見直すことも重要です。
HULFT (UNIX/Linux 環境) でファイル配信を行った際、「完了コード250」が返されることがあります。公式ドキュメントではこのコードを “A server error” としており、集信側(受信側)で異常が発生したことを示しています。⇒ HULFT
本記事では、完了コード250の意味、原因、公式で推奨されている対処方法、実践的なチェックポイント、および再発防止策をまとめます。
完了コード250とは?
| 項目 |
内容 |
| エラーコード |
250 |
| 英語名称 |
A server error HULFT |
| 意味 |
「集信側に異常が発生したと考えられます」 HULFT |
| 詳細 |
完了コード250が設定された場合、さらに 詳細コード が設定されており、それが集信側の完了コードとなります。 HULFT |
つまり、完了コード250は「送信側から配信は試みられたが、受信側で何かしら正常でない処理が起きて失敗した」ということを示す総称的なエラーで、原因の切り分けには “詳細コード” を見る必要があります。HULFT
主な原因(公式の可能性を含む)
ドキュメントに明記されている「完了コード250 → 集信側に異常が発生」の具体的な事例としては以下があげられます。これらは「詳細コード」によってどのような異常かが特定されます。HULFT
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ディスク容量不足など、受信側で書き込みができない状態 HULFT
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ファイルアクセス権限エラーやファイルロック状態 HULFT
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テキスト転送で「1 レコードのデータ長が最大値を超えている」 HULFT
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配信途中でファイルの編集や移動・削除など、ファイルの整合性が保てなくなる操作が行われた場合 HULFT
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フォーマットミスマッチ・バージョン不一致など、データ形式やコードセットに関する不整合 HULFT
対応手順(公式の指示+実践的対応)
以下は、公式ドキュメントの「対処(処置)」に加えて現場でよく使われるチェック項目を織り交ぜた手順です。
ステップ 1:ログ・詳細コードの確認
ステップ 2:受信側(集信側)の環境チェック
以下を重点的に確認します。
| 項目 |
チェック内容 |
| ディスク容量 |
受信ディレクトリのあるファイルシステムの空き容量を確認 |
| ファイルアクセス・ロック |
該当ファイル名が他プロセスにより使用中でないか、書き込み権限があるか |
| ファイル操作 |
配信中に受信側でファイルを移動・削除・名前変更などしていないか |
| フォーマット・レコード長 |
テキスト転送時に1レコードの長さが制限(32768バイト)を超えていないかなど HULFT |
| バージョン・コードセット |
転送や受信のフォーマット定義、文字コード変換などが正しく一致しているか |
ステップ 3:通信経路・送受信設定の確認
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ネットワーク切断、遅延、ファイアウォールによる通信遮断等の影響がないか
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送信側・受信側両方の HULFT 定義(配信パラメータ、フォーマットID、文字コードなど)が整合しているか
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マウントされているネットワークファイルシステム(NFS等)を使っている場合、属性キャッシュやマウントオプションが影響していないか確認 HULFT
ステップ 4:修正・再実行
再発防止策
公式仕様と実践双方から以下が有効です:
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監視体制の整備
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設定の標準化とレビュー
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テスト運用
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エラー通知システムの活用
ケーススタディ(想定例)
例 1:テキストファイルの 1 レコードが長すぎる
例 2:受信側のディスクフル
まとめ
「駑馬十駕」を信念に IT系情報を中心に調べた事をコツコツ綴っています。