「毎日の日報作成が面倒」「報告フォーマットがバラバラで集計が大変」──
そんな課題を解決する第一歩が、Power Automate(旧Microsoft Flow)による日報の自動化です。
ノーコードで業務を自動化できるこのツールを使えば、日報提出を「忘れない・待たない・探さない」仕組みに変えられます。
⚙️ Power Automateとは
Power AutomateはMicrosoftが提供するクラウド型のワークフロー自動化ツールです。
Outlook、Teams、Excel、SharePointなど、Microsoft 365の各サービスと簡単に連携できます。
特徴 | 内容 |
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連携性 | Microsoft 365アプリや外部サービスとシームレスに接続 |
自動化対象 | メール送信、ファイル操作、承認フロー、通知など |
難易度 | ノーコードで操作可能(テンプレートも豊富) |
対応環境 | クラウド(Webブラウザ)およびデスクトップ版あり |
📋 日報自動化の全体像
Power Automateを使えば、次のようなフローを構築できます。
この一連の流れを一度設定するだけで、毎日の定型作業を自動化できます。
🪜 ステップ別手順
ステップ①:入力フォームを準備
最も簡単なのは Microsoft Forms の利用です。
作成後、「応答をSharePointリストやExcel Onlineに保存」する構成にしておきます。
ステップ②:Power Automateで自動フロー作成
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Power Automate ポータル にアクセス
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「新しいフロー → 自動化されたクラウド フロー」を選択
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トリガーに「スケジュール – 毎日」を設定(例:17:00)
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次のアクションを追加:
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Teamsメッセージ送信:日報フォームのリンクを社員へ通知
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Forms応答取得:入力データを収集
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ExcelまたはSharePointへ追記:履歴管理用
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Outlookで上司へ自動メール送信:日報集計結果を添付または本文に記載
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ステップ③:テスト・動作確認
作成後は「フローテスト」から動作を確認します。
テスト結果に応じて、条件分岐(未入力者への再通知など)を追加するのもおすすめです。
🧠 応用アイデア
応用例 | 内容 |
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未提出者への自動リマインド | Forms未回答者にTeams DMを自動送信 |
週報・月報の自動集計 | Excelのテーブルをグループ単位で集約しメール送信 |
KPIダッシュボード連携 | Power BIと連携し、進捗を可視化 |
フォーマット自動生成 | Wordテンプレートに埋め込み、PDF出力して保存 |
💡 導入効果とメリット
観点 | 効果 |
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時間削減 | 毎日の手作業入力・転記を削減(約30分/日×人数分) |
品質向上 | 報告フォーマットが統一され、抜け漏れを防止 |
透明性 | 進捗がリアルタイムで可視化され、管理工数を削減 |
モチベーション | 手間の少ない仕組みで社員の心理的負担を軽減 |
⚠️ 導入時の注意点
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Microsoft 365アカウントが必要(無料では一部機能制限あり)
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共有Excelの同時書き込み制限に注意(テーブル化で回避)
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過剰な通知設定は逆効果(適度な頻度に調整)
🚀 まとめ
Power Automateによる日報自動化は、**「DXの小さな一歩」**として最適なテーマです。
最初はテンプレートを活用し、少しずつ自社フローに合わせて改良していくことで、
業務効率化 × 属人化防止 × 可視化 の効果を同時に得られます。