Oracleでのセッションやプロセス数には上限があり、それを超えてしまうとデータベースにアクセス出来ずに予期せぬエラー(ORA-12519)が発生するなどの不具合が発生してしまいます。
Oracleで最大プロセス数や最大セッション数は初期化パラメータを管理しているSPFILEに定義されています。変更前にSPFILEのバックアップを取得しておくのをオススメします。
SPFILEの配置場所
Oracle DB 18cの場合の例です。
- 配置位置:[ORACLE_HOME]/database/SPFILE[ORACLE_SID].ORA
(例)C:\ORACLE\WINDOWS.X64_180000_db_home\database\SPFILEORCL.ORA
最大プロセス数、最大セッション数の変更方法
- 最初に「V$SYSTEM_PARAMETER」から現在の最大プロセス数と最大セッション数の設定値を確認します。「V$SYSTEM_PARAMETER」はインスタンスに現在有効になっている初期化パラメータ情報を示します。
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SELECT NAME, VALUE FROM V$SYSTEM_PARAMETER WHERE NAME IN('processes', 'sessions'); |

- 次にALETER文でプロセス数の上限を変更します。
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ALTER SYSTEM SET PROCESSES = 1000 SCOPE=SPFILE; |
- SPFILEの変更はOracleを再起動しないと適用されないため、Oracle DBを再起動します。
詳細は「Oracle Database(Oracleサーバ)の再起動(停止・起動)手順」参照
- 再度プロセス数とセッション数を確認すると上限が変更されているのが確認出来ます。セッション数は明示的に変更しなくてもプロセス数の変更に比例して上限が増えます。
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SELECT NAME, VALUE FROM V$SYSTEM_PARAMETER WHERE NAME IN('processes', 'sessions'); |

補足
なお、今回ご紹介した Oracle Database における「最大プロセス数(PROCESSES)」および「最大セッション数(SESSIONS)」の変更手順については、環境や用途によって最適値が異なります。以下の点にご留意ください。
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本番環境では、まずテスト環境で変更を検証したうえで適用することをおすすめします。変更後の再起動により影響が出る可能性があります。
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PROCESSES の値を単に増やせば良いわけではなく、実際の接続数・負荷・リソース使用量を定期的にモニタリングする必要があります(例:V$SESSION、V$PROCESS、V$RESOURCE_LIMIT など)。
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セッション数(SESSIONS)は PROCESSES の設定に影響を受けており、一般に「SESSIONS ≒ PROCESSES × 1.1〜1.2」のような目安が用いられますが、具体的には接続方式やアプリケーション構成によって変動します。
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多数のプロセスを許容する設定にする際は、サーバーのメモリ・CPU・I/Oリソースに対する影響も併せて考慮する必要があります。負荷のピーク時にはリソース競合が起きやすくなります。
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万一、変更前の値に戻す必要が生じた場合は、適用後のログやパフォーマンス指標を保持しておくことで、トラブルシューティングが容易になります。
以上を踏まえ、環境に適した値の設定および運用体制を整えたうえでパラメータ変更を実施して頂ければと思います。安心して運用を続けるための一助となれば幸いです。
SQLに慣れてない頃だとnullを判定する際は「xx = null」などと書いてしまいがちですが、SQLでNULLを判定するには「xx is null」 or 「xx is not null」と記載します。
使用例
サンプルテーブル
「GOODS」
NULLのデータを抽出する例
クエリー(SQL)
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SELECT * FROM GOODS g WHERE GOODS_CODE IS NULL; |
実行結果

NULL以外のデータを抽出する例
クエリー(SQL)
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SELECT * FROM GOODS g WHERE GOODS_CODE IS NOT NULL; |
実行結果

SQLではSELECT時などにCASE文を入れる事で「IF-THEN-ELSE式」を記載することも出来ます。
使用例
サンプルテーブル
「GOODS」
クエリー(SQL)
- 以下の例ではCASE文でGOODS_CODEが特定の値と一致した場合、NAME列に文字列を付与してTEST列として出力しています。
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SELECT NAME, GOODS_CODE, (CASE GOODS_CODE WHEN 101 THEN '【PC】' || NAME WHEN 201 THEN '【DESK】' || NAME ELSE '【OTHER】' || NAME END) test FROM GOODS g; |
出力結果

OracleではTRUC関数を使用することで年、月、日、時、分、秒以下を切り捨てて取得することが可能となります。
使用例
サンプルテーブル「BIRTHDAY」

クエリー(SQL)
- BIRTHDAYテーブルのUPDATE_DATEに対してTRUNC関数を使用した例となります。第2引数へformatを指定することで指定した単位で切り捨てた値を取得することが出来ます。
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SELECT TRUNC(b.UPDATE_DATE, 'YYYY'), TRUNC(b.UPDATE_DATE, 'MM'), TRUNC(b.UPDATE_DATE, 'DD'), TRUNC(b.UPDATE_DATE, 'HH'), TRUNC(b.UPDATE_DATE, 'MI') FROM BIRTHDAY b; |
- formatの種類
| format | 説明 |
| YYYY | 年まで取得して月日時分秒を切り捨て |
| MM | 年月まで取得して日時分秒を切り捨て |
| DD | 年月日まで取得して時分秒を切り捨て |
| HH | 年月日時まで取得して分秒を切り捨て |
| MI | 年月日時分まで取得して秒を切り捨て |
出力結果

Oracle Databaseをインストールすると自動的に作成される管理者ユーザー「SYS」と「SYSTEM」のデフォルトパスワードについてメモしておきます。
SYSユーザーのデフォルトパスワード:change_on_install

SYSTEMユーザーのデフォルトパスワード:manager

Oracle:管理者ユーザー「SYS」と「SYSTEM」のデフォルトパスワード
| ユーザー | 初期パスワード例 | 備考 |
| SYS | change_on_install | データディクショナリを管理する最上位アカウント |
| SYSTEM | manager | 一般的な管理作業に使用可能な補助アカウント |
セキュリティ上の注意点
変更必須
デフォルトのままでは外部からの攻撃に悪用されやすいため、必ずパスワード変更を行うこと。
SQLでシステム日付、誕生日を使用して年齢、システム日付~誕生日までの月数、日数を取得するSQLをメモしておきます。
以下はOracleでの実行例となっています。
サンプルテーブル
「BIRTHDAY」テーブル

【Oracle】システム日付と誕生日から年齢、誕生日までの月数、日数を表示する例
クエリー(SQL)例
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SELECT TO_CHAR(sysdate,'YYYY-MM-DD') "本日の日付", TO_CHAR(b.BIRTHDAY,'YYYY-MM-DD') "誕生日", EXTRACT(YEAR FROM sysdate) - EXTRACT(YEAR FROM b.BIRTHDAY) "年齢", TRUNC(MONTHS_BETWEEN(sysdate,b.BIRTHDAY)) "誕生日までの月数", TRUNC(sysdate - b.BIRTHDAY) "誕生日までの日数" FROM dual, BIRTHDAY b; |
実行結果

UPDATEで他のテーブルと結合(JOIN)した結果に対してのみ更新を実施したい場合、SQL ServerやMySQL、PostgreSQLではUPDATE文内に直接JOIN句を記載可能ですが、Oracleでは副問合せで結合することでJOINした結果に対して更新することが可能となります。
サンプルテーブル
「GOODS」テーブル

「GOODS_TYPE」テーブル

【Oracle】UPDATE文でJOINを使用して更新する例
クエリー(SQL)例
- 以下の例ではGOODS_TYPEテーブルに存在するGOODS_CODEと一致するレコードのみGOODSテーブルのPRICE項目を更新しています。
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UPDATE GOODS SET PRICE = 5000 WHERE GOODS_CODE = ANY (SELECT g.GOODS_CODE FROM GOODS g INNER JOIN GOODS_TYPE gt ON gt.GOODS_CODE = g.GOODS_CODE) |
実行結果
- 以下の様にGOODS_CODEが一致しているレコードのみ更新されていることが確認できます。

【SQL Server、MySQL、PostgreSQL】UPDATE文でJOINを使用して更新する例
クエリー(SQL)例
- SQL Serverなどでは直接UPDATE文内にJOINを指定可能なので以下のような記載でもエラーにはならず更新されます。
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UPDATE g SET r.PRICE = 5000; FROM GOODS g INNER JOIN GOODS_TYPE gt ON gt.GOODS_CODE = g.GOODS_CODE |
SQLで合計を求めるにはSUM関数、平均を求めるにはAVG関数を使用します。
DBMS毎の使用可否
| 関数\DBMS | MySQL | PostgreSQL | SQL Server | Oracle |
| SUM | ○ | ○ | ○ | ○ |
| AVG | ○ | ○ | ○ | ○ |
サンプルテーブル
「GOODS」テーブル

合計を求める実行例
SUM関数を使用したクエリー(SQL)例
- 以下の例ではGOODSテーブルのPRICE項目の合計値を求めています。
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SELECT SUM(PRICE) FROM GOODS; |
実行結果

平均を求める例
AVG関数を使用したクエリー(SQL)例
実行結果

ALL句を使用することでWHERE句内に指定した副問合せの結果を比較してデータを抽出する事が可能となります。
サンプルテーブル
- 「GOODS」テーブル

- 「GOODS_TYPE」テーブル

ALL句を利用したクエリー(SQL)例
- 以下の例ではまず副問合せでGOODS_CODEテーブルからGOODS_CODEが101と301のデータを取得し、ALL句でGOODSテーブルのGOODS_CODEが101と301以外のデータを取得しています。
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SELECT * FROM GOODS WHERE GOODS_CODE <> ALL ( SELECT GOODS_CODE FROM GOODS_TYPE WHERE GOODS_CODE in('101','301') ); |
実行結果

SQL PlusやSQL Developerに用意されている「DESCRIBE」コマンドを使用することでテーブル構造を確認することが出来ます。
DESCRIBEコマンドはDESCと省略することも出来ます。
SQL PlusでのDESCRIBEコマンド実行例
- 「DESCRIBE テーブル名」でテーブル構造が確認できます。

SQL PlusでのDESCコマンド実行例
- DESCでもDESCRIBEと同じ結果を取得できます。

「駑馬十駕」を信念に IT系情報を中心に調べた事をコツコツ綴っています。