WinMergeは、ファイルやフォルダの差分を視覚的に比較できる便利なツールです。しかし、空白や改行の違い、コメントの差分など「本質的には無視してよい差分」が表示されると、比較がごちゃついて見づらくなってしまいます。
本記事では、不要な差分を無視してスッキリ比較する方法を解説します。
差分を無視するメリット
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本当に確認すべき変更点だけに集中できる
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コメントや整形の違いで差分が大量に出ても惑わされない
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コードレビューや文書管理の効率アップ
1. オプション画面の開き方
2. 空白の扱いを変更する
「空白」セクションに3つのラジオボタンがあります:
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比較する(デフォルト)
空白も差分として比較します。細かいズレまで検出したい場合に使用。 -
変更を無視
空白の量や位置が変わっても差分として扱いません。
→ ソースコードでインデントのズレを無視したいときに便利。 -
すべて無視
空白を完全に無視して比較します。
→ ドキュメント比較などで内容のみに集中したいときにおすすめ。
3. その他の無視オプション
この画面には空白以外にも便利な無視設定があります:
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空行を無視する
空白行の追加・削除を差分として扱わない -
大文字小文字を区別しない
HTMLやSQLなど、大文字小文字が意味を持たない言語で便利 -
改行文字の違いを無視する(Windows/Unix/Mac)
OSごとの改行コードの違いを吸収して比較 -
コメントの違いを無視する
ソースコードでコメント部分の変更を除外できる
4. 実用例
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プログラムコードのレビュー
→ 「変更を無視」+「空行を無視する」+「コメントの違いを無視する」 -
ドキュメントの内容チェック
→ 「すべて無視」+「改行文字の違いを無視する」 -
テキストデータの厳密比較
→ 「比較する」にして細かい差分も拾う
まとめ
WinMergeの「オプション(比較>一般)」画面を活用すれば、
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空白の扱いを柔軟に設定
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コメントや改行の違いを無視
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本当に必要な差分だけに集中
といった調整が可能になります。
差分比較がスッキリ見やすくなるので、ぜひ作業に取り入れてみてください。
補足:本記事で使用したWinMergeのバージョン
本記事で解説した画面・設定は以下の環境で確認しています:
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WinMerge Version 2.16.50.4 (Japanese + jp-4 X64)
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Windows 11 Pro 64bit 環境
※バージョンによっては「オプション」ではなく「設定」と表示されるなど、メニューの表記が異なる場合があります。